一つひとつの治療に真摯に向き合いたい

10年先も見据えた治療を

2025.12.09更新

インプラントは見た目も噛み心地も自然で、「自分の歯のように使える」治療です。ただ、周囲の歯ぐきや骨は天然歯と同じように変化するため、毎日のケアがとても大切になります。ここでは、インプラントをより長く、安心して使い続けるための優しいケアのポイントをまとめました。


■ インプラントは虫歯にならない
インプラントは、チタン製の人工歯根(インプラント体)に、セラミックなどの人工歯を組み合わせた構造になっています。このため、エナメル質や象牙質がなく、インプラント自体が虫歯になることはありません。ただし、周囲の歯ぐきは炎症を起こすことがあるため、清潔に保つ習慣が長く快適に使うためのポイントになります。

 

■ 自宅でできるインプラントの手入れ

① 歯ブラシは「やさしく丁寧に」インプラントだからといって強く磨く必要はありません。
ポイントは以下です:
・柔らかい毛の歯ブラシを使用
・歯と歯ぐきの境目を小刻みに
インプラント部分は1本ずつ意識して磨く
ゆっくり丁寧に磨くことで、清潔を保ちやすくなります。


② フロス・歯間ブラシの活用
インプラント周囲の清掃にはフロスが特に効果的です。
・単独インプラント → フロス
・ブリッジタイプ → スーパーフロス(芯があるブリッジ用のフロスです)
・歯間ブラシ → サイズ選びが重要
迷う場合は、診察時に最適なサイズを一緒に確認します。また、フロス・歯間ブラシは深く入れすぎると逆にインプラント周囲に炎症を引き起こすことがあります。適切なメンテナンス法については歯科医師、歯科衛生士にご相談ください。


③ 歯磨き粉は“顆粒なし”のものを推奨
インプラントに特別な専用歯磨き粉は必要ありませんが、一部の顆粒(粒状の研磨剤)が入った歯磨き粉は使用を控えていただいています。理由は以下になります。

・顆粒がインプラントの周囲や歯ぐきに残りやすい
・粒子によっては歯ぐきを刺激しやすい
・表面を傷つけて汚れが付きやすくなる可能性がある

すべての顆粒入り製品が悪いわけではありませんが、インプラント部分はデリケートに扱いたいため、“やさしいタイプの歯磨き粉”が安心です。ご心配な方は、普段使っている歯磨き粉を来院時に見せていただければ確認します。


④ 夜だけでも“丁寧ケア”で十分効果
忙しい日でも、寝る前のケアを少しだけ丁寧にすることで、インプラント周囲の状態はより良く保てます。

 

■ トラブルを防ぐためのコツ
インプラントの部分は痛みが出にくいため、変化に気づきにくいことがあります。
次のようなときは、少し意識を向けてみてください:
・磨き残しが続いてしまう
・フロスや歯間ブラシの習慣が途切れた
インプラント周りの磨き方に不安がある
できるだけ気づいた時点で改善をするようにしましょう。

 

■ 歯科医院での定期メンテナンスが大切
自宅のケアと併せて、年2〜4回の歯科メンテナンスがインプラントの長持ちに役立ちます。


メンテナンス内容は:
インプラント周囲の歯ぐきの確認
・ポケットの深さや出血の有無
・バイオフィルム(細菌の膜)の除去
・噛み合わせのチェック
・上部構造やネジの状態の確認


医院でプロがチェックすることで、より良い状態をキープできます。

 

 

■ インプラントを長く使うために|三軒茶屋でインプラント治療を受けられた方へ

インプラント治療は、治療が終わってからのセルフケアと定期的なメンテナンスによって寿命が大きく変わります。三軒茶屋|上馬周辺でインプラント治療を受けられた方、これからインプラントをご検討中の方も、「インプラントの正しいお手入れ方法」や「インプラント周囲炎の予防」はとても重要なポイントです。

曽我歯科医院三軒茶屋では、インプラント治療後のケア方法や定期メンテナンスにも力を入れ、長期的に安心して噛めるお口の環境づくりをサポートしています。
インプラントのお手入れ方法や違和感、メンテナンスについて不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

曽我達彦 院長

この記事の執筆・監修

曽我歯科医院三軒茶屋
院長 曽我 達彦(そが たつひこ)

日本大学松戸歯学部卒業。
東京歯科大学千葉病院にて歯科臨床研修医修了後、大手医療法人グループに勤務(分院長・理事を歴任)。
2006年に「曽我歯科医院三軒茶屋」を開院。
予防歯科・一般歯科・審美歯科・インプラント治療を4軸に、地域に根ざした包括的診療を行っている。

所属学会:
・日本口腔インプラント学会
・日本顎咬合学会

投稿者: 曽我歯科医院三軒茶屋

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